男の子のしつけに悩んだら読む本

男の子のしつけに悩んだら読む本

原坂一郎

 

●子育てにプラス思考を

・実際にそれが起こってから悩む

「〇〇になったらどうしよう」の9割は起こらない。悩みの正体は その大半が心配事。でも心配したことは その9割以上は実際に起こらない。

心配事というのは自分で心の中に 勝手に 起こしているもの。

そして心配 通り 起きてしまった その1割すら大抵 何とかなるもの。 もし 1ヶ月前に悩んでいたことを思い出してくださいと言われても おそらく 思い出せないでしょう。

・心配するだけ損

心配したことが起こらなかったら損した気分。 だから送ってから考えればいい。 起こったものだけに悩めばいい。

・何が起きても何でもないことだと思う 明日には どうせ忘れてしまうことです イライラしたり 腹を立てることがあっても全て何でもないことだと思って気にしない。 どうせ一つ一つは 1日経ったら思い出すことさえできないくらいの どうでもいいことばかり。 もしそれが本当に早かったって仕方がないものばかりだったなら 今日も覚えているはず。

・全て自分の都合のいいように考える。 子供が部屋を汚したら掃除をするいい機会。

イソップ寓話の 酸っぱい葡萄

どうせあのぶどうは酸っぱい

心理学でも自己防衛規制と呼ばれるメカ ジン メカニズムの一つ「合理化」

・悩みは「人ごと」にするといい 解決策が見つかる

友人が相談してきたらどう答えるかと考える。「子供が友達の積み木を崩してしまう 、どうして仲良く遊べないんだろう」 と友達から相談されたら自分はどう言うだろうかと考えてみる。

「まだ小さいんだからそんなものよ 友達を怪我させたりはしてないんでしょう?」 自分の悩みには誰でも 客観的になれないもの。 でも他人への悩み事は客観的に、しかも役に立つ アドバイスができる。 悩みの袋小路に入ってしまった時はこれが友人の相談事だったらと考えてみる。

・迷った時はどちらを選んでも 大正解

ポイントは選んだ方を後悔しないこと。 あなたがどちらがいいか悩む 2つの選択肢はどちらにも メリットが5つずつは備わっている。 デメリットばかりを考え 、それを後悔しているとその選択が失敗になる。 選んだ 選択肢が正解になるかどうかは自分次第。

選んだからには、こちらを選んだからこそ、いいことがたくさんやってきた。こちらを選んで良かったと思ってればいい。 これまでも あなたが選んだものはいつも全部正解だったのです。

 

・一番の願いは叶っていることに感謝

生まれた時は元気であればいいだったはず。 子育ての悩みは そのほとんどが お母さんの希望 願望です。 でもこんな子だったらいいのになと 望むことはそのほとんどは 実は贅沢な望みのように思う。

子供が生まれた直後のことを思い出してください。 その時の一番の望みはおそらく「この子が健康で明るくすくすく元気に育ちますように」 が一番の望みだったのではないかと思います。

廊下を走らない子供になりますように、とか汚い言葉を使わない 子供になりますように 、とか そんな願いは仮に願ったとしても 、45番目とか100番目とかの願いだったはず。

「この子が健康で明るくすくすく元気に育ってほしい 」

この一番の願いは実は かなっている。 その願いが叶っているからこそ、今言葉 廊下走り、 少々 汚い言葉 かもしれないけれど 、しっかりしゃべることができる。

一番の望みは叶えられたのだから、 本当は24時間笑顔でいられるくらいありがたいもの。 そのイライラ の一つ一つは 本当はどれもニコニコのもとだったのです 。

一番の願いを叶えてくれた 神様に感謝! すくすく 育ってくれた子供に感謝! 

 

・ないもの探しをせずあるもの 満足を

ないもの探しでは文句ばかりになる。

ある知人女性の話です。

彼女の次男は、全身麻痺で全く動けない子として生まれた。医師から1週間 生きられないでしょう と言われたが、しかし 1ヶ月生きた。 さらに1年経って15歳になった今も立派に生きている。

しゃべらないし 、自分では食べられないし 、トイレも何も一人ではできませんが、 両親は可愛くて仕方がない。

何もできないのだから 普通ならばその姿には不平不満がいっぱいあるはずの子供。 なのに息子が今生きてることに感謝し、 少しでも笑うと 、とても可愛らしくそれがまた喜びとなり、たっぷりの愛情を注ぎながら育てている。

一方 長男は 、健康で元気な男の子として生まれた。 ところがその長男が幼い頃にはいつも怒ってばかりいたそうです。文句ばかり言って 時にはこんな子 生まれなければよかった、とさえ思ったこともあるそうです。

しかし 弟が生まれて 彼女はお兄ちゃんに申し訳ないと思いました。

今から思えば お兄ちゃんは何でもできた。 ちゃんとできた。 文句なんか何もなかったはず。 なのになんであんなに怒ってばかりいたんだろう。 あの時に戻ってお兄ちゃんに謝りたい。

そのお母さんはお兄ちゃんにはないもの探しばかりをしていたのです。ところが 障害のある 弟にはあるもの 満足 の考え方で育てているのです。だからちょっとしたことでも嬉しくなれる。

本当に子供って今いてくれるだけで とても素晴らしいことなのです。

・今のままでも十分幸せ

子供 見てください。 実にあるもの 満足が上手です。

保育園では夏のプールはどの子も大喜び。 10人も入ればいっぱいに見えるような、狭くて浅いプールですが、20人 30人 入っても不平や不満を言うこどもは1人もいない 。むしろ 笑顔だらけ。 狭いために友達とぶつかっても、それがまた笑顔のもとになっている。

ところが大人からは 、先生からも、保護者からも毎年 、二言目には狭いね 、浅いね 、すぐにぶつかって泳げないね、と文句の言葉ばかり出てきます。

家もそうです 。大人は 駅から遠い 、近くにコンビニがない、 狭い、と文句ばかりを言いますが、子供は自分のお家が大好きです。

お母さんやお父さんに対しても そんな風な見方をしています。 お母さんやお父さんに、足りないところがあっても気にせず、子供はいいところばかり見ています。 だからお母さんもお父さんも大好きです。

大人はないもの 探し がクセになっています。 何を見ても、何がやってきてもその口から出るのは 、感謝の言葉ではなく 、まず文句となってしまいやすい大人が多いです。

あるもの 満足 。それは言葉を変えれば「本当は今自分が幸せなことに気づくこと」です。 ないもの探しばかりしていては、自分に今ある幸せに目を向けないことになってしまう。そんな人は本当は今のままでも十分に幸せなのに、自分で勝手に不幸を探して、 自分は不幸だとばかり思うようになってしまう。

我が子に対しても是非あるもの 満足の目を投げかけてやってほしいと思います。

それだけで たくさんの感謝の気持ちと笑顔がやってくるはずです。